あと施工アンカーには、大まかに金属系アンカーと接着系アンカーの2つの種類があります。
金属系アンカーは、既存鉄筋コンクリートの構造体に穴を開け、その穴を開けた部分に埋め込んで機械的に固着させるアンカーのことを指します。
金属系アンカーは、固着するために「くさび効果」を利用しているため、既存鉄筋コンクリートの構造体に埋め込んで打撃したり、押さえ込むと先端が拡張します。拡張した部分が既存鉄筋コンクリートの穴に引っ掛かる抵抗力(支圧力)を活かして固着します。
また、金属系アンカーが十分に機能するには、メーカー指針に基いた施工が必要です。とりわけ、穿孔径を守ることが重要になって来ます。穿孔径が大きすぎると、引張強度・耐力が激減してしまいます。
次に、接着系アンカーについて解説します。
接着系アンカーは、既存鉄筋コンクリートの構造体と接着剤によって接合するアンカーのことを指します。構造体に穴を開けたら接着剤を詰め、そこにアンカーを差し込むことで固着します。
接着系アンカーには、カプセル型と注入型があります。
カプセル型は、既存鉄筋コンクリートに穴を開けて樹脂カプセルの接着剤を埋め込みます。
その上からアンカーを埋め込んで、力を加えることでカプセル内の樹脂が穴に出れば固着します。樹脂カプセルの中身は、有機系か無機系かを選択可能です。
注入型は、既存鉄筋コンクリートに穴を開けて専用工具(ディススペンサー)で直接接着剤を注入して固着します。接着剤の準備法として、現場調合式とカートリッジ式があるので用途に応じて使い分けましょう。接着系アンカーは、概して埋込深さが深いため、金属アンカーより強い引張強度が得られます。
□あと施工アンカーの施工手順について
*金属系アンカー
金属系アンカーの施工では最初に墨出しを行います。穴を開ける位置を決めて、印をつけます。
次に、アンカーの大きさに適応するドリルを選び、開ける穴の深さを確認します。
深さはドリルにテープをつけたり、マジックペンでマークをつけたりして、ちぐはぐにならないように注意します。
そして、ドリルで穴を開けます。開ける穴の深さや角度に注意して正確な施工を心がけます。
集塵機やブロワーを使って穴の中の粉じんを除去したらアンカーを埋め込むのですが、ここからは金属系アンカーの種類によって施工方法を変えます。金属系アンカーは、その埋め込み方法は主に5種類に分けられます。
①芯棒打込み式
アンカーにナットを取り付けて挿入したら、芯棒の先端が穴の奥に接するまでハンマーで打込み、スパナ類でナットを締め付けます。
②内部コーン打込み式
アンカーをハンマーで叩きながら所定の位置まで挿入します。専用の打込み棒を使用して、断部がアンカーの先端に接するまで打込みます。打込んだら、ボルト類で器材を取り付けます。
③本体打込み式
本体打込み式は、内部コーン打込み式とほぼ同じ工程で進めていきます。
専用の打込み棒で打込んでいると手ごたえや音が変わるので、先端に接するまで打込む必要はありません。
④スリーブ打込み式です。
打込みまでは本体打込み式と同じですが、最後に取付物を設置したらスパナ類でナットを締め付けます。
⑤コーンナット式です。
アンカーを所定の位置までハンマーで軽く挿入したら、所定のトルク値までナットを締め付けます。
*接着系アンカー
接着系アンカーも、金属系アンカーと同じように墨出し、穴開け、清掃まで行います。
ここからは、カプセル型と注入型で工程が変わります。
カプセル型では、カプセルを穴に入れてアンカーを埋め込みます。
埋め込みの方法は、回転・打撃方式や打込み方式によって異なりますが、カプセルを穴の中で攪拌させたら硬化するまで待って施工完了です。
注入型では、空気が入らないように穴底から樹脂を注入したらアンカーを手で埋め込みます。
硬化したら施工完了です。
□まとめ
今回は、あと施工アンカーの種類と使い分けについて解説しました。あと施工アンカーは用途や施工場所により適切な種類が異なります。そのため、あと施工アンカーのどの種類を用いるべきか分からない場合は、あと施工アンカーの専門家に相談することをおすすめします。
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